こんにちは!
茨城県稲敷郡阿見町で営業中のラーメン店「麺屋黒源」です。
今回は名作グルメ漫画『美味しんぼ』から、ラーメンを題材にした人気のエピソード「ラーメン戦争」の回をピックアップしてご紹介!
■この記事を読むとわかること■
・『美味しんぼ』とは
・「ラーメン戦争」のあらすじと見どころ
・「ラーメン三銃士」が有名な理由
ストーリーから見どころ、有名な「ラーメン三銃士」の元ネタまで解説したいと思います♪
『美味しんぼ』とは?
『美味しんぼ』とは、雁屋哲さん原作、花咲アキラさん作画によるグルメ漫画の代名詞的作品!
単行本は100巻以上刊行されておりアニメ化もされた大人気作品で、みなさんも一度は読んだことがある方が多いのではないでしょうか?
『美味しんぼ』の主人公は、東西新聞社の記者である山岡士郎さん。
仕事中は居眠りばかりのグータラ社員なのですが、実は食に関しては凄まじい知識と舌の持ち主!
それもそのはず、山岡さんの父親は稀代の美食家である海原雄山。
僅かな味の違いを見分ける舌を買われ、女子社員の栗田ゆう子と共に東西新聞社の企画として「究極のメニュー」作りに抜擢されることになります。
訳あって父親とは絶縁している山岡さんですが、その海原雄山は東西新聞社のライバルである帝都新聞社の「至高のメニュー」を担当することになります。
食にまつわるエピソードや、海原雄山との「究極のメニューVS至高のメニュー」対決、山岡さんと栗田さんの関係など様々な見どころがあるのが『美味しんぼ』の魅力ですね♪
「ラーメン戦争」とは?
そんな『美味しんぼ』の単行本38巻に収録されているのが「ラーメン戦争」のエピソード。
1巻丸々を費やした大作エピソードなので読み応え抜群!
やはりラーメンは日本の国民食というだけあって、グルメ漫画としても重要なテーマなんですね♪
物語は、山岡さんの友人が「知り合いがラーメン店を始めたが繁盛しない」と相談に来るところから始まります。
件の店主である橋田さんは元自動車会社の御曹司で、会社でも手腕を発揮しながら仕事をやめてラーメン店を開いたという珍しい経歴の持ち主。
ラーメンに対する情熱も強い実直な人なのですが、橋田さんのラーメンを一口すすった山岡さんは「このラーメンじゃ閑古鳥が鳴くのも当たり前だ」と酷評。
代わりに、近所に出店している人気の屋台「流星一番亭」に橋田さんたちを連れていきます。
流星一番亭のラーメンを食べた橋田さんは驚きます。
「自分のラーメンと同じ、魚のダシが入っていて、しかも私のラーメンよりはるかに美味しい…」
流星一番亭のラーメンはダシの旨味がそれぞれ融合しているが、橋田さんのラーメンはそれぞれの味がバラバラになってしまっている、それが両者の差だと語る山岡さん。
たしかに、美味しいラーメンのスープは様々なダシやタレの味が一体となっていて、複雑で奥が深い味になってしますよね!
その後、屋台の近くにある金銀軒というさびれたラーメン屋の女店主である春代さんと知り合った橋田さんたち。
夫に先立たれて一人で店を切り盛りしていた春代さんですが、流星一番亭の傘下に入れと迫られているそう。
春代さんを助けたいと思いたった橋田さんは、山岡さんたちと共に金銀軒の立て直しを目指すことに!
(このあたりの展開は、こちらの記事でもご紹介した名作ラーメン映画『たんぽぽ』に通じるものがありますね!)
はたして橋田さんと春代さんは美味しいラーメンを作り、流星一番亭に勝つことができるのでしょうか?
というのが「ラーメン戦争」の主なあらすじになります♪
あの「ラーメン三銃士」が登場!
こちらの「ラーメン戦争」のエピソードは、まずラーメンの知識をたっぷり学べる点が魅力!
橋田さんたちはまず、「日本ラーメン総合開発研究所」に相談を仰ぐことにします。
そこの所長が助っ人に呼んできたのが、有名な「ラーメン三銃士」!
「麺の専門家、乃士勇造」「スープの専門家、出川実」「具の専門家、多木康」というラーメンのスペシャリストなのですが、三銃士というネーミングやなぜか全員黒いタンクトップ姿だったりとツッコミどころが多く、よくネタにされているシーンです 笑
(美味しんぼは読んだことがなくても「ラーメン三銃士」というフレーズは聞いたことがあるという人もいるかもしれませんね!)
しかし、三銃士と山岡さんによるラーメン解説は読んで損はなし!
ラーメンのダシや麺のコシの分類など、ラーメンの基礎的な知識をマンガでわかりやすく学ぶことができます。
加えて、お話としてストーリー自体も面白くて引きこまれます!
ライバル店である「流星一番亭」は、流行っていないお店を潰して自分たちの傘下に引き入れているのですが、味自体は美味しく、お客様への対応も誠実。
特に流星一番亭の社長である雉川盛一は、自ら常にラーメンの研究を行うほどラーメンに対して熱意を持っており、金銀軒を潰すためにも汚い手などは使いません。
決して単純な悪役ではなく、そこが物語に深みを与えているんですね。
(上で「スープの味は複雑な方が美味しい」という話が出ていましたが、同じことは物語のキャラクターにも言えるかもしれませんね!)
上品なだけではダメ? 人を惹きつけるラーメンとは…
流星一番亭に対抗すべく、ラーメン三銃士の力を借りて新たなラーメンを開発した金銀軒。
流星一番亭の隣に屋台を出して、いざ真っ向勝負を仕掛けます!
麺もスープの材料もいいものを使い、洗練された味を実現した金銀軒。
最初は好評でお客さんの入りも上々だったのですが、しばらくするとまたしてもお客さんが離れてしまいます…。
ラーメンは美味しいはずなのに、なぜ?
悩む山岡さんたちでしたが、栗田さんが海原雄山にアドバイスを貰いに行ったことで、あることに気が付きます。
「金銀軒のラーメンって上品すぎないかしら」
ラーメンというのは日本人をなぜか強烈に惹きつける魔力がある食べ物。
そんなラーメンに必要なのは、アジア人が好むグルタミン酸にあるのではないかと山岡さんは結論づけます。
金銀軒のラーメンは、鶏や豚骨、牛骨などの肉類に入ったイノシン酸がメインのスープでした。
西洋風の上品な味だったものの、やはり日本人が好むラーメンには和風のグルタミン酸が必要だと山岡さんは語ります。
「金銀軒のスープは旨いがどこか他人行儀で上品だ。だから味を覚えられるにつれ客が離れていったのは当然だ。」
一方、流星一番亭はナムプラーによるグルタミン酸の隠し味が入っており、それがお客を引き付けていたのでした。
これを踏まえ、グルタミン酸が含まれた熟成醤油を金銀軒のスープに足したところ、これが大当たり!
流星一番亭にも味を認められ、見事金銀軒は乗っ取られることなく戦いに勝利したのでした。
さらに、ラーメン開発を経て仲良くなった橋田さんと春代さんも再婚するなど、後味の良いハッピーエンドになっています。
個性的なキャラクターが多く登場し、ラーメンについて学びつつ、山あり谷ありのドキドキする展開で惹きつける、盛りだくさんでとてもおもしろいエピソード!
『美味しんぼ』を読んだことがないという人にもぜひオススメのお話です。
読んだ後はラーメンが食べたくなること間違いなし!
その時は、ぜひ茨城・阿見で営業中の当店麺屋黒源にお越しください♪
濃厚豚骨ラーメンを始め、様々なメニューをご用意して、金銀軒に負けないラーメンをご提供していますよ!